富士山に登ってきたよ

2010年11月10日

先日高尾山に登ったときに「今年は富士山に登りたいね」と言ったらあれよあれよという間に計画が立てられ、8月の2, 3日にかけて友人SとTと連れだって登って参りました。
富士山には河口湖口、富士宮口、須走口、御殿場口の4つの登山道があり、挙げた順が登山者数順。登りやすさや山小屋の数を鑑みて登りやすい登山道に人が集まりやすいんだろう。富士山登山ツアーの大半が河口湖口なのでその影響も無論ある。ちなみにその内訳。

  • 吉田口登山道: 108,000人
  • 須走口登山道: 33,000 人
  • 御殿場口登山道: 9,000人
  • 富士宮登山道: 58,000人
  • 合計: 208,000人

御殿場口人気なさ過ぎ(笑)
で。
俺ら3名は山小屋1泊のつもりで、当初須走口を考えていた。河口湖口は大混雑が予測……というよりもはや確定だし、俺とSは富士宮口は登ったことがあるのでできれば別の道がよい。御殿場口は登山道最長であることから須走を狙った、狙ったんだが。
山小屋満杯。
かくて我々は御殿場口から登ることになった。

日付 時間 内容
8月2日 0900 御殿場口新5合目着
0930 大石茶屋通過。俺とTは金剛杖を購入。御殿場口はここから先7合目の日の出館まで山小屋が無い。山小屋=休憩場所と考えれば標高にして1000m以上補給もできないし、トイレもないということになる。
1200 今何合目だ?状態。目標がないことがここまで過酷とは…。新6合目の山小屋跡で飯にしようと思っていたが、先が見えないので12時を少し回った段階で食べてしまうことにした。
13時頃 ようやく新6合目(旧5合目)の小屋跡。まだこんなものなのかと内心がっくり。標高2600mくらい?
1442 時間的に6合目を超えて少ししたくらいか。宝永山を見下ろしている。 宝永山
1524 7合目到着。なんと喜ばしい。目印があると時間の目処もつけやすいのだ。標高3100m。ここまで抜きつ抜かれつだった男性2名子供1名のパーティはここで宿泊されるようだった。
1617 7合5勺の山小屋砂走り館を超えたところで再び宝永山を撮る。前の写真より宝永山が遠くなっていることが分かるだろう。ちなみに砂走り館では焼印を押して貰った。通常焼印4つで400円なのだが、昨年2007年が宝永山噴火300周年とのことで、それを記念する焼印を一つ追加して 500円。「301周年だけど稼がせてくれよ」という山小屋の爺さんのストレートな交渉に負けた。 宝永山2
1617 同地点から山頂側を望む。上に見える白い建物が宿泊する赤岩八合館。 頂上を望む
1645 7合9勺の赤岩八合館に到着。今日はここで1泊。予約したことを告げると金剛杖を預かってくれ、宿泊者へのサービスとして焼印4個を押してくれた。この辺から先は山肌が赤く、小屋の名前の由来がすぐに分かる。
1734 夕飯はここの名物のカレー。山小屋は物価高なので食事も最低限なのだが、ここはなんとお代わりができるのだ。しかも、3日に開催される富士登山駅伝の選手が多く宿泊しているため、トンカツが特別に振る舞われ、俺らもその恩恵に与ることができた。満足。外に出てみたら影富士を見ることができた。わかりにくいだろうが、雲に映っている三角形の影が富士山によるものだ。これを影富士と呼ぶ。 影富士
2200頃 別の宿泊客の足音で目覚め、時間を見て絶望する。こんなに早く目覚めてもすることがないよ!日焼けした腕を布団で擦って悶絶しながら無理矢理寝る。
8月3日 0448 おはようお前ら。赤岩八合館前でご来光を見る。 ご来光
0500 朝飯を食う。ご飯と目玉焼き、ハムに昆布にたくわん、みそ汁。1泊2食+トイレ使用料で6700円。富士山のトイレは全て有料。宿泊客は200円で出発までは何回でも使わせてくれる。
0530頃 小屋の人に礼を述べて出発。客が店に対して礼を述べることを疑問に思う人もいるようなので言っておくと、山小屋での宿泊は民家の軒先を借りるようなもの。泊めてくれて当然、ではないのだ。
0557 8合目の壊れた小屋から山頂を望む。真っ赤。これが赤富士の素になる色だろう。 赤富士の素
0716 御殿場登山口山頂到着。 山頂
0730 一息入れてお鉢巡りを時計回りで。すぐに富士宮口の山頂へ到着。金剛杖に焼印を入れて貰おうと思ったが、混んでたので止め。行列するために登ったわけじゃないし。 浅間大社奥宮
0731 次の目標は剣が峰。日本で一番高い場所。 目標は剣が峰
0753 口の根も乾かないうちに行列に並ぶ。やっぱり最高地点は見ておきたいじゃない?写真も撮りたいし。剣が峰には富士山測候所がある。昔の富士山レーダーがあった場所。俺も勘違いしていたんだが、閉鎖されたわけじゃなく、年間を通しての常駐を行わなくなっただけだそうだ。夏期は常駐されているとのこと。 ((これは写真撮影のための行列。見るだけなら並ばないでもOK) 富士山測候所
0809 写真撮影の順番が来たので撮った。これは三角点。これ以外にも、電子基準点というものも設置されている。折角なので記念撮影もしたがその写真は割愛。次の目標は河口湖口の山頂。 三角点
0809 三角点そばから山頂火口をのぞき込む。でっかい火口だなぁ、おい。落ちたら終わりなので怖々と。 火口
0900 河口湖口に到着。何この混雑。平地の観光地並みですよ。早々に退散。写真は久須志神社の奥宮。 久須志神社奥宮
0913 河口湖口から須走口を通り、成就ヶ岳の頭頂付近からまたもや宝永山を撮る。ずいぶんと上に居ることが実感できる。 山頂からの宝永山
0926 成就ヶ岳を回り込んで御殿場口山頂付近から剣が峰を望む。ここで山頂に別れを告げ、下山開始。 剣が峰
1000頃 8合目付近まで降りてきた。下りはあっという間だ。
1015頃 富士登山駅伝のトップランナーを見る。駅伝といえど登山だから走ってるようには見えない。ゆっくりと、それでも歩くよりは速く登っていく。拍手をして見送る。
1030頃 駅伝の選手に道を譲るため下山スピードが落ちる。赤岩八合館を過ぎた辺りで早くもトップランナーが降りてきた。さっきはゆっくりなんて言ってごめんなさい。はええよ!階段に例えると全力で5段とばしやってるような勢い。はええええええええええ。
1130頃 7合目の日の出館に到着。時間はあやふや。ここから先は大砂走りといって、地面が砂状になる。足への負担が少ないので走って降りることも可能。駅伝の選手はもちろん走っているのでものすごいスピードで遠ざかってゆく。埃も酷い。俺らも真似して走ってみたが、止まるのが大変なほどスピードが出る。1歩で3mといううたい文句は嘘じゃないけど、疲れそうなのでとっととやめた。
1320 大石茶屋到着。冷たい水が飲み放題で100円、という広告に笑ってしまった。確かに富士山登山中は水も制限されているので買う人もいるだろうね。[2. 山頂の水のペットボトル500ml入りは500円です。高くは感じない。それほど水は重要]俺は300円でCCレモン買って飲みました。甘い炭酸飲料が美味い。
1500 バスで御殿場駅に戻って遅い昼食としてそばを食う。好きなものを食えるのって良いなぁ。
8月4日 1942 夏休みを取っておいたので会社は休み。のんびりしてるけど日焼けが痛い。筋肉痛も酷い。これは下山時の痛みだな。山頂で飲み干したペットボトルが気圧差でこんなに凹みました。 凹むアクエリアス

今後富士登山を企む皆様のために少しだけまとめを。
*参考リンク
**あっぱれ!富士登山
***持ち物などはここを見ておけば十分
**富士登山をしてみたい! 〜富士山頂にいちばん近いサイト〜
***心構えや体調管理についてはこちら
*その他の細々とした情報
**俺は赤岩八合館までに500mlのペットボトル3本、山頂までに更に2本を消費してる。下山時は1本のみ。高山病対策として意図的に多く飲んでいるが、地上で用意したのは最初の3本のみ。もともと山小屋で補充するつもりだった。倹約したい人はもう少し多めに持っていくと良いだろう。当然重さも増すので自分の体力をよく考えること。
**晴れた日は日焼けが怖いぞ。特に俺のように肌が赤くなるタイプの人はな!日焼け止めをがっちり塗るか、通気性の良い長袖で防御すべし。首筋と顔も要注意。
**登山時間を計算してみよう。7合9勺まで8時間、そこから山頂まで1時間半の計9時間半かかっている。登山時間の目安は7時間半。これには休憩時間が含まれていないので、この9時間半はほぼ目安通りだと思って良いんじゃないだろうか。かなりスローペースで登ったつもりでもこのタイム。急がなくて良いよ。
以上。
同行の2人ともお疲れ様でした。時間や記述の誤りは適当に突っ込んでおいてね。
撮影した全ての写真のリンク置いておきますね
余談
ろじっくぱらだいすのワタナベ氏も登ってたみたいね。

日記

Posted by いつみゆう