ランドセルに電子タグの実証実験(Slashdot JP)

ランドセルに電子タグの実証実験(Slashdot JP)

子供のプライバシーは制限されるものと思っているので、子供にRFIDをつけて管理を行うこと自体には特に異論はない[1. 子供にしたらうざったいだろうけど。ちょっと知識がある子供ならランドセル放置するだろうな]が、近畿総合通信局の報 道資料にはRFID自体の安全性に言及がない。トラッキングを行うシステムなんだから第三者には利用できないことを説明する必要があると思うんだ けどなぁ。このRFIDは固有IDじゃないだろうね?[2. 固有IDの問題点に関しては固有IDのシンプル・シナリオを参照]

あと、電話などで保護者から登下校履歴を問い合わせとあるけど、これは本人認証どうするんだろう。無関係の第三者からの問い合わせにもほいほい答え ちゃうのかね?[3. 別に今始まったことじゃないけどね。実験中は更に安易に回答しそうだなという予測]

現実問題としてすぐさま犯罪利用されるなんて思っちゃいないけれども、「就学児童の安全確保に向けて」と謳うからには将来的に予測される脅威への対 抗手段を考えておいて欲しい。RFIDリーダが至るところに設置されている状況でも保護者(および教育機関など)のみが安全に追跡できないようでは意味が ないのではないか。

また、このシステムでは登下校の時間しかわからない。途中で道草をして時間がかかっているのか、事件に巻き込まれているのかは判別できないのが明確 にわかる。一方で危険な場所とされたところにいくとそれは認識できるようだがその程度の中途半端さでいったい何を実証したいのかよくわからない。